◆必見の弾薬庫

  専門ガイドの出番

 弾薬庫を見ずして猿島に行ったと言うなかれ、でしょうか。

 要塞猿島を象徴する明治の軍事史跡として、是非見ていただきたいのがこの地下壕です。切通しの中程にあります。 

 

 この地下壕は正確には砲側弾薬庫と呼ばれ、壕の上方に据えられていた加農砲と呼ばれる巨大な大砲の弾丸を一時保管する部屋でした。

 

 貴重な史蹟ですので普段は施錠されており、専門ガイド同行の時だけ入れるという点です。

 

 5m先の異空間

 映画館では座っていれば異次元が向こうからやってきます。ここ弾薬庫は、扉を開け5mほど進んで異空間へ入ってゆきます。

 ちょっとかび臭いですが、これも百数十年の時間を飛び越えるための小道具、とでも思って我慢しましょう。

 

 内部は前室と後室の二つに厚い壁で仕切られています。頭上にあった大砲の数に合わせて二部屋にしたのか、強度の関係で仕切りを入れたのかはわかりません。いずれにしても、ここに沢山の弾薬が保管されていたのです。

 明治の弾薬庫がこのようにきれいな状態で残っているのは大変貴重です。 

 

 仕切りがあるために、奥の部屋などは真昼でも真っ暗で、懐中電灯が無いと何も見えません。現代の都会ではこんな暗闇体験はめったに出来ません。(木)

 2020年7月

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